新年の定番行事、書き初め。興味はあっても必要な道具が多く、なかなか手を出せないでいる人も多いのではないでしょうか。種類が多すぎてどれを買ったらいいか分からない……という方もいらっしゃるかと思います。
今回は筆・硯・墨・文鎮・紙・練習帳など、書き初めに必要な道具を厳選しました。書道セットはお手軽ですが、ひとつづつ道具を選ぶのも楽しみなもの。書き初めから大人の書道を始めてみませんか。
すべて見る今回は筆・硯・墨・文鎮・紙・練習帳など、書き初めに必要な道具を厳選しました。書道セットはお手軽ですが、ひとつづつ道具を選ぶのも楽しみなもの。書き初めから大人の書道を始めてみませんか。
今回セレクトした12商品
穂乃伊堂 書道筆 好文 4号
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魁盛堂 書道筆 小筆 藍 7号
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筆匠 朱陽堂 雄勝硯(おがつすずり)四五平 角彫
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弘梅堂 墨池 青磁 筆置き付き
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墨運堂 大玄 5.0丁型
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墨運堂 液墨 12901
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博鳳堂 炭谷三郎商店 文鎮 五猿 10006000
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鋳心ノ工房(ちゅうしんこうぼう)文鎮 くるり
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十川製紙 新手漉き書道半紙 お試しセット 6種×10枚
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呉竹(くれたけ)書道下敷 美濃判 No.3-2 濃紺 2mm KA33-202
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光文社 極める!基礎習字練習帳
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角川書店 角川書道字典
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書き初めの由来と意味
書き初めとは、年が明けてはじめて書く書や絵のことで、通常は1月2日におこなわれます。もともとは宮中の儀式でしたが、江戸時代の寺子屋教育の普及から一般へと広まりました。書き初めで書いたものは、どんど焼きとも呼ばれる左義長(さぎちょう)で燃やし、その炎が高く上がるほど字が上手になると言われています。
書き初め用おすすめグッズ12選
書き初めに適した筆とは
筆にもいろいろな種類があります。「尖(せん)・斉(せい)・円(えん)・健(けん)」の四徳が備わっているものが良いとされていますが、一般的に初心者に向いているといわれるのは茶色の穂(いたち毛など)の短峰筆。適度な硬さと細さで、穂先も軸も長すぎない方が使いやすいとされています。
綺麗な「止め」「払い」。穂乃伊堂 書道筆 好文 4号
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昭和39年に設立された『穂乃伊堂』。全国一の筆製造量をほこる広島県・熊野町で、職人が伝統技術を用いた手作りで質の高い筆づくりをおこなっています。この『書道筆 好文 4号』は、穂先の腰が強いため「止め」「払い」がきれいに書け、初心者でも使いやすい書道筆です。いたち毛と馬毛を使った穂先は、直径約10.5mm×48.5mm。半紙・色紙に最適なサイズで、楷書・行書・草書をはじめ篆書(てんしょ)や隷書(れいしょ)も書ける万能タイプです。
高品質細筆!魁盛堂 書道筆 小筆 藍 7号
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創業1894年の『魁盛堂』。「書の力」を次世代に伝えていくことをコンセプトに、質にこだわった書道用品を扱っています。この「小筆 藍 7号」は、いたち毛で天然の白竹軸を使った細筆。穂のサイズは6mm×25mmで、腰は強めに作られています。手元に1本あると何かと重宝する、実用性に富んだ書道筆です。
書き初めで使う硯・墨池の選び方
良い硯の条件とは、墨がよく磨れること・水持ちがいいこと・使用後に墨が落ちやすいことの3つといわれています。墨をする場所である鋒鋩(ほうぼう)というやすりの部分が荒すぎず細かすぎず、自分に合ったサイズのものを選ぶのがポイントです。また墨汁を使う場合は墨池(ぼくち)を使うとよいでしょう。使い方は、フタを開けて墨汁を入れるだけ。筆ならしが付いているので、穂先をととのえたり筆洗いとしても使えます。
職人の技光る一品!筆匠 朱陽堂 雄勝硯(おがつすずり)四五平 角彫
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宮城県・石巻市の雄勝(おがつ)は、室町時代から続く硯の産地。一時は日本の硯の90パーセントを生産していたと言われており、現在でも国指定伝統的工芸品である雄勝硯(おがつすずり)を生産しています。1945年創業『筆匠 朱陽堂』の『雄勝硯 四五平 角彫』は、一般的なサイズである「四五平(しごひら)」で、縦13.4cm×横7.5cm×高さ2.2cm。硯にとってもっとも大切な部分である鋒鋩(ほうぼう)のバランスも良く、適度な硬さで使いやすい硯です。熟練の職人が手がけた純国産で、優美な雰囲気が品質の高さを感じさせます。
汚れにくい磁器製。弘梅堂 墨池 青磁 筆置き付き
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『弘梅堂』の『墨池 青磁 筆置き付き』。岐阜県で1300年前から作りつづけられている伝統的工芸品の陶磁器「美濃焼」で、筆置きが付いているタイプです。中央には穂先をととのえるための筆ならしが付いており、上蓋は平皿としても使えます。磁器製のため、墨の汚れがきれいに取れるのが特長。サイズは直径12cm×4.6cmです。
書き初めで使う墨・墨汁
より深く表現したいなら、やはり硯で墨をすらないと……という声は多いようです。しかし墨汁にも、すぐ書くことができたり一定の黒色を保てるなどメリットもあります。ただ墨汁は基本的に化学製品なので、筆を傷めやすい点も。固形墨を溶かして墨汁にしたものを選ぶと、筆にもやさしいですね。
なめらかな運筆を実現。墨運堂 大玄 5.0丁型
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1805年創業、奈良の老舗『墨運堂』。初代・墨屋九兵衛が墨の製造をはじめ、現在でも伝統技術に新たな素材や知識を取りいれて製造をおこなっています。この固形墨『大玄 5.0丁型』は「鉱物性直火焚松煙」を使用し、性質の異なる膠(にかわ)をなめらかに融合させる高度な溶解技術によって力強い線を表現。また煤(すす)100に対して膠50と、従来より膠の配合率を低くすることによって、ベタつきのない、より濃く黒い色を実現しています。サイズは13.3cm×3.5cm×1.3cm。純国産の高品質な固形墨です。
自分好みの濃度にできる。墨運堂 液墨 12901
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墨運堂の墨汁『液墨』です。大切に寝かせた固形墨をそのまま微粉砕し、特殊製法で練り直して液体墨にしています。固形墨の特性を活かした運筆ができ、水に薄めて濃さを調整したり、手持ちの墨を練りこんで独自の色を作ることもできます。また墨汁なのに、にじまないのも特長のひとつ。湿度や乾燥にも左右されずに使うことができます。筆も痛みづらく、手軽に使える墨汁です。
書き初めで使う文鎮
文鎮は、風で飛ばされやすく筆に紙がくっついて動いてしまうことがある半紙をおさえてくれる便利なもの。特に決まった置き方はありませんが、紙の上側に置くのが原則です。
味わい深い伝統工芸。博鳳堂 炭谷三郎商店 文鎮 五猿 10006000
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金工の町である富山県・高岡市の老舗『博鳳堂 炭谷三郎商店』の『文鎮 五猿』。岩手県盛岡市の伝統工芸「南部鉄器」の文鎮です。クラフトデザイナーで、鉄器職人でもある馬場忠寛のデザイン。400年以上つづく伝統技術で、職人がハンドメイドで製作しています。「五猿(ごえん)」は「ご縁」との語呂合わせもあり、縁起の良いアイテムです。猿たちそれぞれの背中には「もたざる・いわざる・きかざる・みざる・おもわざる」の文字が。一匹一匹の表情が細かく再現されており、丸みのあるフォルムはやさしい雰囲気を醸しだしています。サイズは幅10cm×奥行3cm×高さ3.5cm。ずっしりとした重みと手ざわり、味わい深い色が魅力の文鎮です。
くるっとかわいい。鋳心ノ工房(ちゅうしんこうぼう)文鎮 くるり
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950年の歴史をもつ山形鋳物(やまがたいもの)は、国の伝統工芸品に指定されている鉄鋳物です。薄肉美麗(うすにくびれい)と呼ばれ、薄くて軽く鋳肌が美しいのが特徴。砂型には最上川産の世界でもっとも細かい砂が使われており、繊細な肌感を表現しています。この『文鎮 くるり』は山形市の『鋳心ノ工房(ちゅうしんこうぼう)』が製作。鋳物の伝統を今のライフスタイルに提案する鋳造スタジオで、世界各国の美術館にも作品が収蔵されています。デザイナーは、勲四等旭日小授章など数々の賞を受賞した芳武茂介。名前のとおり、くるりとしたフォルムがユニークですが、職人によりハンドメイドで丁寧に作られており、本漆で焼付されているため高級感もあります。サイズは幅約22.5cm×奥行3.7cm×高さ3cm。鉄の質感と重みがほどよい、使うほどに風合いの出る文鎮です。
書き初め用の紙と下敷き
書き初め用紙にはサイズが6種類あり、それぞれ「八ッ切り」「東京判」「埼玉判」などそれぞれ呼び名が違います。また下敷きにはフェルト製やラシャ製、罫線が入っているものや入っていないものなどがあり、サイズもさまざま。置く場所や紙の大きさに合わせて選びましょう。
お気に入り半紙が決まる!十川製紙 新手漉き書道半紙 お試しセット 6種×10枚
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大正13年創業の老舗『十川製紙』の『新手漉き書道半紙 お試しセット 6種×10枚』です。「令月」「大慶」などの名前が付いた半紙が6種類・10枚ずつ入っており、かずれ・にじみ具合や筆かかりがそれぞれ異なっています。お気に入りの半紙を見つけるにはぴったりのセットです。
いろんな種類の紙を少しずつ試せるのは とっても良かったです!出典元:楽天市場
まさにシワ知らず!呉竹(くれたけ)書道下敷 美濃判 No.3-2 濃紺 2mm KA33-202
出典元:rakuten.co.jp
1902年創業の老舗文具メーカー『呉竹(くれたけ)』の書道下敷です。ウール70パーセント以上の高級フェルト製で、シワになりずらいのが特長。しなやかでやわらかく適度なクッション性があり、なめらかに筆を運ぶことができます。撥水効果も高く、書道用の下敷きとしてだけでなく展示装飾用としても。サイズは28cm×38cm×0.2cmの「美濃判」で、B4とほぼ同じ大きさです。
しっかりとした厚みで高級感があります。サイズもちょうどよかったです。出典元:楽天市場
習字練習帳・書道字典
せっかく書き初めをするなら、きれいに書きたいものですよね。定番の練習帳や書道字典で、事前にしっかり練習しておきましょう。
みるみる上達!光文社 極める!基礎習字練習帳
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光文社の『極める!基礎習字練習帳』です。著者は、NHK大河ドラマでの書道所作指導などもおこなっており、多数の賞を受賞している書道家、鈴木曉昇(すずきぎょうしょう)。基礎に特化した内容で、独自の上達コラムと穂先の「見える化」によりどんどん基礎力がつく習字練習帳です。
こんなに良い本が1500円弱で買えるなんて、何て親切なんでしょうか!最高です!
見本が見やすく、写真での説明もとても分かりやすかったです。
小中学生の時にこの本があれば、もっと習字が好きになっていたと思います。学校で使えばいいのに。出典元:amazon
書道人必携!角川書店 角川書道字典
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『角川書道字典』は、1974年に発刊された書体字典の最高峰「書道大字典」の縮約携帯版です。書家であり篆刻家、中国文学者でもある伏見冲敬(ふしみちゅうけい)が編集。実用を主眼において使用頻度の高い7700字を精選し、その各体約6万字を原跡から写真化して収めています。すべての書道人必携といわれる書体字典です。
とっても気に入りました、お勧めです。こんな素晴らしい辞書があったんですね、長年使用できますよ。出典元:amazon
書き初めは何を書いたらいいの?
書き初めは何を書いても自由ですが、その1年の抱負や心構えなどを書くことが多いようです。文字数は1文字・2文字・4文字が一般的で、1文字だと「翔」「戌」など、2文字であれば「初春」「飛躍」など、4文字熟語だと「無病息災」「笑門来福」などが新年を表したり、どんな年にしたいかの願いが込められています。
1年を始めるにあたり、想いや決意などを文字にすることによって、達成できたり叶いやすくなるかもしれませんね。決意や目標などを考えながら楽しく書き初めをしましょう。
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