このひとの家、ちょっとボロくない?
はい、そうなのです。我が家は築60年くらいのオンボロ平屋。30年前に部分的なリフォームはしたそうですが、フローリングの隙間から床下の土が見えますし、壁に空いた穴から庭の木だって眺めることができます。梅雨になれば室内にナメクジも出てくるし、名前も知らないような虫が這い回っていることもしばしば。冬は尋常じゃないくらい寒いし、夏は信じられないくらい暑い。
夫婦ともに古いものが好きなので、これまでずっと古い家に住んできました。でも、加齢のせいなのか、最近はこんな荒々しい住まいにもちょっと疲れ気味。そんなところに、一大イベントが起こることになるのですが……それはまた別のお話。
さて、今回は、我が家の収納についてのお話。
狭い家なので、大きなシェルフやラックは置けないし、おしゃれなサイドボードを置いたら寝る場所がなくなる。とても切ない現実。
以前はカラーボックスを使ってみたり、DIYで小さな木製ラックを作ったりしていました。でも、なんだかやっぱり雰囲気がよろしくない。そこで、ものは試しとリンゴ木箱を買ってみたのです。
りんご木箱とは、りんごを収穫するときに使う業務用の箱。この木箱の素朴な雰囲気が素敵なことや、取っ手がついているので持ち運びしやすいこと、積み重ねたり縦置きにしたり簡単にレイアウトを変えられることなどから、ナチュラルテイストやヴィンテージなインテリアが好きな方に好評のようです。
我が家では、娘の絵本を収納する本棚として使ってみました。高さのある本の場合だと縦には入れられませんが、奥行きがあるので横にして収納すれば問題ない。そうすると背表紙が見えなくなるのですが、不満といえばそれくらい。
木箱を並べた感じも良い雰囲気。我が家のボロボロな家にもよくマッチする。いまでは、絵本の本棚以外にも、キッチンや押し入れなど、家のいたるところでリンゴの木箱を使っています。
りんご木箱を検討中の方にいくつか注意点があります。
新品とはいえ、あくまでも業務用に作られているものなので、木の表面はとても荒いです。箱によってはささくれが立っていることもあります。子供がいる家庭は気にしてもいいポイントかもしれません。
また、中古品を買うときに気をつけた方がいいこと。
箱によって劣化の度合いが極端に違います。複数の箱を組み合わせてレイアウトしようとお考えなら、箱の状態の確認は必須です。
そして、青カビ。りんご収穫後に冷蔵庫で保存・搬出を繰り返す関係で、木に青カビが発生していることが多いです。またチョークやペンなどでマーキングされている場合も多々あります。
子供がいる家庭や綺麗好きな方は、業務用ではなく、一般家庭向けに室内用として作られた新品のリンゴ木箱も選択肢にいれた方がいいかもしれません。
写真撮影:ハマ