ちょっと待って。この写真だけを見て「なにこれこわい……」なんて思わないで。いまからちゃんと説明するから。
はい。これは積み木にトイレットペーパーを突っ込んだものです。
いや、ちょっと待ってってば。本当にちゃんと説明します。お願いだからページを閉じないでね……。
4歳になった娘。保育園でトイレの練習をしてくれているからか、これまで家でトイレトレーニングらしいものは特にしていませんでした。
保育園にいるときは、最初から最後まで自分ひとりでしているようです。そんな娘も、家にいるときは「うんち~。ついてきて~」と、なぜか親を呼ぶ。娘に理由を聞いてみると、保育園にいるときは頑張っているから、家では甘えたいのだそう。そっかそっか、かわいい娘ちゃんだぞ。
でも、それが3ヶ月くらい続くと、さすがに長い気もしてくる。もう一度じっくり娘に聞いてみると、親に甘えたいのとは別にもうひとつの理由がありました。
トイレットペーパーが自分では届かないから、親についてきてもらっていたのです。これは盲点でした。
当たり前ですが、保育園のトイレは幼児が使うためコンパクトに作られている。でも、家は娘が手を伸ばしても届かないところにホルダーが付いている。そんな単純なことに気づきませんでした。
じゃあどうしようかなぁと考えていたときに思いついたのが、写真のアレなわけです。
便器の脇に台を作ってアレを置く。すると、娘でもトイレットペーパーに手が届く。しかも、ヘンテコなフォルムが結構おもしろかったらしく、このトイレットペーパーホルダーにしてからというもの、ひとりでトイレに行くようになりました。
さて、この積み木。名前をBRIO(ブリオ)のクラウンといいます。1958年に発売され、スウェーデン玩具協会の賞も受賞した、ブリオを代表するベストセラーな玩具。娘が産まれる前から用意していた、とても思い入れのあるオモチャなのです。
そんなクラウンでまさかこんな使い方をするとは。でも、いろいろ工夫して触れあうのもオモチャの遊び方のひとつ。これはこれで間違ってないと思っています。
あ、これ、いつか便器のなかに落とすな……と、頭に一瞬よぎりましたが、それはそれで楽しい思い出になるはずです。たぶん。おそらく。
写真撮影:ハマ