イームズ夫妻が愛した「あの鳥」イームズハウスバードの魅力

イームズ夫妻が愛した「あの鳥」イームズハウスバードの魅力

vitra(ヴィトラ)が製作する「イームズハウスバード」をご紹介します。
イームズハウスバードは、ミッドセンチュリーを代表する「イームズチェア」などの家具デザインで有名な「チャールズ&レイ・イームズ夫妻」の自宅に置かれていたオブジェを、vitraが3Dスキャンで復刻したものです。
シンプルながら洗練されたラインと、今にも動きだしそうな生命力を感じさせてくれる逸品。世界中で知られている「あの鳥」を、あなたの自宅にも招いてみませんか。
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Vitra(ヴィトラ)Eames House Bird(イームズ ハウスバード)
Vitra(ヴィトラ)Eames House Bird(イームズ ハウスバード)

イームズハウスバードとは?

イームズハウスバードは、1949年に設計されたイームズ・ハウス(ケース・スタディ・ハウス No.8)に置かれていた有名な鳥の木製オブジェです。このオブジェはイームズ夫妻がデザインしたものではなく、1900年代前半にアメリカ東部のアパラチア山脈付近で、撮影用にスタイリングしていたときに手に入れた民芸品だといわれています。夫妻はこのオブジェをとても気にいっていたようで、自宅の写真の中でも中央に置かれていました。このオブジェをヴィトラ社が復刻、製品化したものをイームズハウスバードと呼びます。

チャールズ&レイ・イームズ夫妻(Charles & Ray Eames)について

1940~1960年代のミッドセンチュリーデザインを代表するデザイナー、チャールズ&レイ・イームズ夫妻。夫のチャールズと妻のレイがデザインした「イームズチェア」をはじめとする家具は、デザイン界に衝撃を与えました。家具だけでなくグラフィックデザインやプロダクトデザイン、建築デザインや写真・映像まで手がけるマルチデザイナーであった2人。家具の材質の開発までも手がけ、数多くの業績を残しました。プロダクトの多くは老舗家具メーカー、ハーマンミラー社やスイスのvitraから発表されています。

永遠の定番オブジェ。Vitra社のイームズ ハウスバード

黒色の名作。Vitra(ヴィトラ)Eames House Bird(イームズ ハウスバード)

黒色の名作。Vitra(ヴィトラ)Eames House Bird(イームズ ハウスバード)

出典元:rakuten.co.jp

2007年にイームズオフィス(夫妻の遺族が管理する組織)の協力を得たVitraが、この黒い鳥をイームズハウスバードとして3Dスキャンによって復刻。洗練されたラインで生命力が表現されており、チャーミングな瞳も再現されています。本体は艶消しラッカー塗装されたソリッドアルダー(ハンノキ)で、足は先端が細くなったスチールワイヤー製です。ボリュームのある内容のリーフレットも付属。有名な写真が多数収められており、ファンにとっても読みごたえのある内容になっています。

上から見たときの印象です。流れるようなラインとマット塗装が美しいですね。

顔のアップです。くりんとした大きな瞳がなんともかわいらしく、ちょっととぼけたような印象も与えています。

イームズハウスバードについて深く知ろう

民芸品の収集が趣味だったイームズ夫婦

ロサンゼルスにあるイームズ夫妻の自宅兼アトリエ「イームズハウス」。民芸品やオブジェの収集が趣味だった夫妻は、たくさんの民芸品をイームズハウスに飾っていました。そのなかに、イームズハウスバードのもとになるオブジェもあったのです。

イームズ夫婦も愛した民芸品「こけし」

イームズ夫婦が収集していた民芸品のなかには、日本人作家・鎌田文市(かまたぶんいち)のこけしも含まれていました。通称「イームズこけし」と呼ばれる弥治郎系こけしは、ベレー帽のような頭とロクロ模様の胴体が特徴。ハーマンミラー米国本社内にもこけしはたくさん飾られており、イームズとこけしの結びつきを物語っています。

金色のイームズバードが存在した

2016年11月に伊勢丹新宿店本館で開催された「ヴィトラ ポップアップストア」で、金箔を貼りこんだ「ゴールデン イームズハウスバード」が日本国内限定5個で販売されました。お値段はひとつ15万円!それでも手に入れられずに悔しい思いをしたファンもいたことでしょう。

期間限定で白色のバードもありました

2018年1月31日までの期間限定エディションとして、季節感を感じるホワイトカラーが登場。白い胴体に緑色の目など、細かい部分まで職人がハンドメイドによって丁寧に作りあげています。定番の黒と並べてディスプレイすれば、まるでオシドリ夫婦のようなかわいらしいイメージに。明るくやわらかい印象が加わり、部屋のアクセントになります。

ヴィトラ社のイームズハウスバードとリプロダクト品

高いデザイン性と品質のヴィトラ

1953年創業の家具メーカーvitra(ヴィトラ)。本社はスイスのビルスフェルデンですが、ドイツのヴァイルアム・ラインという町にvitraを象徴する建築「Vitra House」や「Vitra Design Museum」などの施設が集まったエリアがあり、vitraキャンパスと呼ばれています。デザイナーのインスピレーションを刺激する多くの建築は、環境そのものをデザインしているかのよう。「vitraとはデザインプロジェクトそのもの」とも表現されています。

ヴィトラとイームズの関係

vitraはイームズオフィスから正式な権利を得ており、ヨーロッパや中東ではイームズのプロダクトをvitraが製造・販売しています。そのためヨーロッパでは、イームズのメーカーという認識が定着しているようです。

イームズハウスバードのリプロダクトについて

イームズハウスバードにも、リプロダクト品(ジェネリック品)が存在します。オリジナルを忠実に再現とうたっているものもありますが、オリジナルはイームズオフィスが所有しており、再現できるものではありません。vitraが製品化したものをコピーし、イームズハウスバードと名前を付けて売っているものは、値段が安くとも本物のクオリティとは程遠いもの。「イームズ」のハウスバードを手に入れたいと思うのであれば、迷わずvitraのものを手に入れることをおすすめします。

さりげなく、それでいて主張するイームズハウスバード

インテリアコーディネートの写真でもよく目にするイームズハウスバード。インテリアの邪魔をせず溶けこみながらも、静かな存在感を放ちます。もともとは民芸品だったこともあり、家にあるマトリョーシカなどの民芸品との相性も抜群です。著名なデザイナーたちも愛する「本物」を、実際に手に入れる喜びを感じてみませんか。

TOP画像:rakuten.co.jp

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