機能性を重視した、無骨なデザインのアイテムを中心にコーディネートするインダストリアルインテリア。工業用に使われていたランプや、業務用の収納ボックスなどを取り入れた実用的なスタイルは、多くの人びとに支持されています。
今回は、ひとつのアイテムからインダストリアルな空間を実現していくアイデアをご提案。リビング・ダイニング・キッチン・書斎など、さまざまなシーンにおすすめしたいインダストリアルデザインのインテリア雑貨の魅力をお伝えしたいと思います。
これからお部屋をスタイリングする方にはもちろん、すでにインダストリアルインテリアにしている方もぜひ参考にしてみてください。
- 第1回:小さなモノからコツコツと。北欧インテリアのはじめ方
- 第2回:ひとつのアイテムから始めるインダストリアルインテリア
- 第3回:悠久の時を感じて。古代エジプトインテリア入門
インダストリアルインテリアとは?
機能性を重視して余計な装飾をしない産業用のデザインを、インダストリアルデザインと呼びます。「Industrial」は「工業用の」という意味。機能美にあふれたシンプルなデザインのプロダクトは広く一般にも浸透し、多くの人びとに愛されています。
無骨で堅牢なアイテムをシンプルにコーディネートするインテリアが「インダストリアルインテリア」。クールかつワイルドな印象なので「男前インテリア」と称されることもありますが、男女問わず、幅広い層に支持されているスタイルです。
リビングに置きたいインダストリアルなアイテム
リビングで使いたいインダストリアルデザインのアイテムをピックアップしました。照明・掛け時計・収納ツールなど、1つでもファクトリーテイストを実現できるような、存在感のあるものを厳選しています。機能美に優れた逸品の説得力を体感してください。
コードでも主張できるペンダントライト
ペンダントライトは天井から吊るす照明。空中に浮かんでいるようなランプシェードと、独特な存在感を漂わせるコードのコントラストが美しい、部屋の雰囲気を一瞬で変えてくれるアイテムです。デザインもさまざまで、アイアン・スチール・真鍮などを使用したインダストリアルテイストのランプも多く販売されています。シェードのフォルムにこだわりたいのはもちろんですが、ファクトリーテイストを実現するならコードにも注目しなければなりません。
ヴィンテージライクなプロダクトに人気が集まる神戸のブランド『INTERFORM(インターフォルム)』のペンダントライトです。工場で使われているような堅牢なつくりが魅力。ヴィンテージ加工されたシェードやソケットの形にも注目です。無骨なチェーンのデザインがよりインダストリアルな印象を与えています。
こだわりの照明器具で知られるブランド『ARTWORKSTUDIO(アートワークスタジオ)』のペンダントライトです。『Fisherman’s-pendant(フィッシャーマンズペンダント)』と名付けられたこのライトは、細部まで計算されてデザインされた本格的なヴィンテージテイストが特徴。ホーローのレトロ感と、ダイキャスト製のソケットが味わい深い一品です。こちらも個性的なフォルムのチェーンが天井から伸びていますね。
ペンダントライトはリビングの印象を左右する重要なアイテム。迫力のあるペンダントライトを選ぶことで、インダストリアルな空間を演出しやすくなります。ランプシェードやコードの素材・デザインにこだわれば、さらに無骨な雰囲気を引き出すことも可能。1台だけでなく、複数のランプを駆使して大胆なコーディネイトをするのもテクニックです。
スタンドライトの無骨な存在感
メインとしても間接照明としても役立つスタンドライト。機能美を象徴するような、多くの名プロダクトが生み出されています。中でも、1940年代前後の工業ランプのデザインを踏襲した復刻モデルはまさにファクトリーテイスト。実用性を重視したシンプルなデザインが時代を超えて愛されています。無骨で機能的な、存在感のあるフロアランプをリビングに取り入れてみてはいかがでしょうか。
イギリスの老舗照明ブランド『ANGLEPOISE(アングルポイズ)』のフロアランプ『Original 1227』です。クラシックなフォルムが美しい、細部の部品までこだわってつくられた職人技が光る一品。用途に合わせて自分らしいアームの角度を見つけるのも、うれしいひと手間です。圧倒的な存在感は一瞬でリビングのテイストをインダストリアルに変えてくれます。
工業ランプに見られる、機械的なフォルムのスタンドライト。無駄のない機能的なデザインは、スタイリッシュな印象さえ与えてくれます。インダストリアルインテリアにはもちろん、ヴィンテージスタイル・ブルックリンスタイルにもおすすめのアイテムです。
掛け時計や置時計は機能美を重視
掛け時計や置時計にも、無駄のないミニマルな美しさが魅力のプロダクトが多くあります。特に名作と呼ばれるアナログ時計の機能美は秀逸。余計な装飾がないクールなデザインがインダストリアルテイストとマッチします。ファクトリーテイストという観点では、アナログ温湿度計のデザインにも注目したいところ。温度と湿度を同時に表示する機能的な画面が、よりリアルなインダストリアル感を演出してくれます。
Arne Jacobsen(アルネ・ヤコブセン)の名作ウォールクロックを『ROSENDAHL(ローゼンダール)』が復刻しています。機能美という言葉が相応しい、洗練されたミニマルテイストが魅力。インテリアを選ばない普遍的なデザインは、インダストリアルテイストにもぴったりです。
ドイツの老舗メーカー『BARIGO(バリゴ)』のアナログ温湿度計です。真鍮とガラスの組み合わせが、上品でスタイリッシュな印象を与えています。卓上でも壁掛けでも使えるので、さまざまなインテリアコーディネートが可能。メタリックなボディと交差する針が、独特の雰囲気を漂わせています。温湿度計は毎日の健康管理にも役立つアイテム。ルックスの素晴らしさはもちろん、実用性という面でもインテリアに取り入れたい一品です。
アナログの掛け時計や置時計には、共通して「針が動く」という動的な特徴があります。純粋な機能としての動作が、インダストリアルテイストに自然とマッチするのでしょう。機能美を追求したデザインが多いこともポイント。過剰な装飾がないという点も、ファクトリーテイストを演出してくれる大きな要因になっています。
収納ボックスはスタッキングを前提に
インダストリアルテイストを感じさせる収納ツールも多く販売されています。デザインとして無骨な要素を取り入れている製品もあれば、もともと頑丈なつくりになっている業務用の収納ボックスなど、さまざまなタイプが存在しているのが特徴。このような収納ボックスに共通している魅力のひとつが「スタッキング(積み重ねる)」という点です。重ねて使用することで省スペースできるだけでなく、製品の堅牢な印象を強調することができます。インダストリアルインテリアには収納ボックスのスタッキングが欠かせません。
インテリアブランド『DULTON』の収納ボックス『Garage』です。名前のとおり、ガレージに置かれているような頑強なつくりが魅力の一品。奇をてらうことのない、収納力に長けたつくりが特徴です。同じカラーでスタッキングすれば、整合性のあるインテリアコーディネートが簡単に実現できます。使い込んでいくうちに生まれる傷や汚れさえも愛おしくなるような、まさにインダストリアルなボックスです。
収納ボックスは業務用デザインの宝庫と言っても過言ではありません。各ブランドに、頑丈で機能的な、インダストリアルインテリアにぴったりのプロダクトがラインアップされています。同じデザインのものがたくさん並んでいる、という状態もインダストリアルテイストを実現するためのテクニック。スタッキングできる無骨な収納ボックスはうってつけのアイテムです。
灯油タンクならミリタリーテイストがおすすめ
寒い季節に活躍する灯油ストーブ。機能的な美しさと実用性に惹かれて使用している方も多いのではないでしょうか。ストーブに必要な灯油を入れておく容器といえば、赤や青のポリタンクが一般的。しかし、デザイン性の高いミリタリーテイストの製品があることをご存知でしょうか。無骨なルックスと、高い機能性を兼ね備えたおすすめの灯油タンクをご紹介します。
ドイツのブランド『Hunersdorff(ヒューナースドルフ)』の灯油タンク『FUEL CAN(フューエルカン)』です。確かな技術に裏打ちされた機能性、ミリタリーライクなデザイン、容量やフォルムの豊富なバリエーションが魅力。自宅での使用はもちろんですが、アウトドアやキャンプで愛用する方も多い一品です。
普段なかなか買い替える機会がないようなものに注目すると、素晴らしいアイテムに出会える可能性があります。身近にあるものを一度じっくりと見直してみることは、インテリアコーディネートにとって大切なこと。無骨なミリタリーテイストの灯油タンクはインダストリアルインテリアにぴったりのアイテムです。
ダイニングには個性的なフラワーベースを
ダイニングには花や植物を置いておきたいもの。やわらかな雰囲気で食事の場を彩ってくれるだけでなく、インテリアとしても効果抜群です。もちろん、インダストリアルインテリアにも応用できます。コーディネートの抜き差しという意味でも非常に有効です。
クールな空間をフラワーベースで調整
ダイニングにおすすめしたいアイテムはフラワーベース。少し個性的な、インダストリアルテイストを感じさせる花瓶です。インダストリアルインテリアは「工業的」という意味合いだけあって、どうしても冷たすぎる印象になってしまいがち。そのような空間に、ぬくもりを与えてくれるのが花や植物です。インダストリアルインテリアに違和感なく馴染んでくれる、独特の魅力を持ったフラワーベースをご覧ください。
北欧デンマークのブランド『menu(メニュー)』のフラワーベース。コンクリートとガラスでつくられた花瓶『Willmann Vase(ウィルマンベース)』です。ドイツ・ベルリンのインダストリアルデザイナー・Hanne Willmann(ハンネ・ウィルマン)のデザイン。コンクリートという個性的な素材ですが、花や植物との相性は抜群。インダストリアルインテリアとも完璧に調和してくれます。
ファクトリーテイストのインテリア雑貨を揃えれば、クールで無骨な印象の空間になるのは当然。花や観葉植物なら、そういった空間に自然とあたたかい印象を与えてくれます。その時にこだわりたいのはやはりフラワーベース。和やかな雰囲気は、植物の存在感だけで十分に演出できるので、花瓶はインダストリアルテイストに合わせたものを選ぶといいでしょう。
キッチンで使いたいインダストリアルなライト
キッチン周りには素晴らしいインダストリアルデザインが多くあります。カトラリーはもちろん、蛇口・シンク・冷蔵庫など、数え上げれば切りがありません。そのようなアイテムを揃えていくのもインテリアコーディネートの醍醐味ですが、今回のテーマは「1つのアイテムで実現するインダストリアルインテリア」。そういった意味でおすすめしたいのは無骨な照明たちです。
小型ペンダントライトを複数並べる
キッチンもペンダントライトが似合うエリアです。おすすめは小さなシェードのランプを複数並べるスタイル。どのようなインテリアスタイルでも素敵な雰囲気をつくれるコーディネートです。インダストリアルテイストにも応用できるので、お気に入りのペンダントライトを見つけてぜひ試してみてください。
アングルポイズのペンダントライトはインダストリアルインテリアにおすすめ。シンプルで使いやすい、無骨なフォルムが魅力です。また、同じタイプのランプを複数使うことで絶妙な統一感を演出することができます。キッチンカウンターにペンダントライトが並ぶ迫力をぜひ味わってください。
ペンダントライトは1つでも存在感のあるアイテム。キッチンで複数並べるなら、シンプルで小さいシェードのライトを3つ以上揃えてみてはいかがでしょうか。インダストリアルに共通したミニマルテイストを演出できます。
書斎こそ無骨なモノにこだわれる
自分だけのスペースを思い切り楽しみたい。そのような想いはインテリアにも反映させたいものですよね。家族みんなで過ごすリビングではなかなか実現できない、プライベートな空間だからこそできるインテリアコーディネートもあるかと思います。この章では、デスクライトや文具などから、インダストリアルデザインにふさわしい名作を厳選しました。
書斎を一気に男前にするデスクライト
デスクライトは一瞬にして書斎を大人の雰囲気に変えてくれます。インダストリアルな印象にするなら、機能美を重視したデザインを選びたいところ。必要最低限のデザインがされた、ミニマルなデスクランプがおすすめです。デスクにランプがあるかないかでは、空間のイメージが大きく違ってきます。
アングルポイズの『Type 75』は名作であり定番。無駄のないシンプルなデザインは、洗練されたインダストリアルインテリアにぴったりです。この1台がデスクにあるだけで、部屋の雰囲気がガラッと変わるはず。アームの関節部分やシェードのフォルムなど、時代に関係ない普遍的な魅力の詰まった一品です。
照明器具はインダストリアルテイストを表現するのに最適なアイテム。ファクトリーモデルの名作ライトが多く支持されていることも理由の1つでしょう。書斎はさまざまな物であふれる場所です。もし、書斎のインテリア雑貨を何から揃えればいいか迷っているなら、まずはデスクライトを検討することをおすすめします。
こだわると深い文具たち
書斎だからこそこだわりたいのが文具です。それぞれの機能に特化した文具には、それにしか出せない深い味わいがあります。また、文具はあまり買い替えることのないアイテム。一生使い続けていたくなるような、こだわりの逸品を揃えてみてはいかがでしょうか。
富山県高岡市の鋳物メーカー『FUTAGAMI(フタガミ)』。独特の存在感がある真鍮のプロダクトで知られるブランドです。どっしりとした重量感が魅力のテープカッターも真鍮製。味わいのある経年変化を楽しむことができるのも真鍮製品の特徴です。
同じくフタガミの文具トレイです。こちらも真鍮製。「黒ムラ」という技法を使うことで、落ち着いた渋い色合いを表現しています。フタガミの工場でも使われているようで、何とも味わい深く経年変化していますね。使い込んで育てる楽しさを教えてくれるようなアイテムです。
『ライオン事務器』が販売しているこちらの定規はステンレス製。コンパクトなサイズなので、ちょっとした作業に便利です。すぐに取りやすいように、先端が曲がっているのも特徴的。機能性を重視した結果、実用的な美しさが顕著になるという、インダストリアルテイストにぴったりの一品です。
ないと不便だけど、使用頻度が少ない文具にはついつい目が届かないもの。そのようなものに一度注目してみるのはいかがでしょうか。インダストリアルインテリアとは工場のような雰囲気のインテリア。文具のようなアイテムこそ、こだわりを持ってセレクトしたいものです。文具には隠れた名品が多いので、きっと好みの逸品を見つけることができるでしょう。
万年筆やボールペンはシンプルで美しく
文具の中でも欠かすことのできない存在が筆記具です。インダストリアルなインテリアに似合うペンとはどのようなものでしょうか。やはり、それは無駄な装飾のないシンプルで機能的なペン。万年筆・ボールペン・シャープペンなど、インダストリアルインテリアにおすすめしたいペンをご紹介します。
ドイツの老舗ブランド『Kaweco(カヴェコ)』の人気シリーズ『Sport(スポーツ)』。親しみやすいシンプルなフォルムが特徴のカジュアルな万年筆です。洗練されたスタイリッシュなデザインながら、無骨な印象も感じさせる一品。カラーバリエーションも豊富なラインですが、モノトーンを選ぶことでインダストリアルテイストに近づきます。
同じくカヴェコのボールペン『Special』シリーズです。ブラッククローム仕上げがクールな印象を与えています。美しいデザインと、抜群の実用性で多くのファンを持つボールペンです。ミニサイズもあるので、手帳用として使うのもおすすめ。
筆記具に関しては、同じメーカーのペンを使い続ける方が多いのではないでしょうか。気に入っているもの、手に馴染んでいるものを変えてしまうことは勇気がいることです。しかし、書斎のようにプライベートな空間なら意外とチャレンジしやすいもの。職場や外出先とは違い、ゆっくりとペンの性能を吟味できます。もしかしたら最高の1本とはまだ出会ってないかもしれませんよ。
玄関はミニマルかつユニークな印象で
玄関のインダストリアルテイストには、ユニークなコイヤーマットとミニマルな傘立てはいかがでしょうか。生活に役立つ機能性の高い玄関マットで、ちょっとしたユーモアを表現。傘立ては実用性に優れた、省スペースなものをピックアップしました。無骨な印象のインダストリアルインテリアだからこそ「抜くところは抜く」という考えが大切。もちろん、機能美を感じさせるアイテムということが大前提です。
玄関マットにユーモアを
インダストリアルインテリアだからといって不潔な印象を与えるのは避けたいもの。玄関マットは靴裏の汚れを取るのに役立つ実用的なアイテムです。無骨なワイヤーマットも良いですが、ちょっとしたユーモアのあるおしゃれなマットもおすすめ。インダストリアルテイストの冷たくなりがちなイメージをほどよく緩和してくれます。
電球をモチーフにしたインターフォルムのコイヤーマットです。天然素材でできているコイヤーマットは非常に機能性の高い玄関マット。靴の裏に付いた細かい汚れをしっかり取ってくれる優れものです。電球の形そのままにデザインされたこちらのコイヤーマットは、インダストリアルテイストがありながらもユーモアにあふれた一品。インテリアコーディネートの抜き差しにぴったりの玄関マットです。
玄関マットはインテリアスタイルの第一印象を決めかねない重要なアイテム。生活に役立つ実用性を備えているのもポイントです。どのようなインテリアコーディネートにも抜きどころは必要。せっかく良いものを揃えても、肩に力が入りすぎてしまってはもったいないですよね。おしゃれでユニークな玄関マットは、インダストリアルスタイルでなくともおすすめの一品です。
傘立てはシンプルなものでもOK
傘立ても玄関に必要なインテリア雑貨です。インダストリアルインテリアならアイアンやスチール素材の金属素材がぴったりですが、あえて目立たせないというテクニックも。シンプルでミニマルな傘立てを使えば、生活感を極力排除してクールな印象を与えることができます。
『ideaco(イデアコ)』のミニマルな傘立て『Block(ブロック)』です。省スペースにも最適な、シンプルで機能的なデザインが魅力。ホワイト・グレーの2色展開なので、インダストリアルインテリアにはもちろん、さまざまなスタイルに溶け込んでくれます。
玄関はなるべくすっきりとさせたい場所ですよね。スペースを有効に使える傘立てなら、玄関の印象を悪くせずにミニマルな空間を演出できます。インダストリアルなイメージを強調したいなら、より無骨な素材・デザインの傘立てを選びましょう。
ベランダ・バルコニーに置きたい機能的なアイテム
ベランダやバルコニーにもインダストリアルなアイテムを取り入れましょう。おすすめはガーデニング用品。植木鉢はもちろん、ツールボックスやジョウロにも素晴らしいプロダクトが多く存在しています。どのようなインテリアスタイルでも、グリーンのある空間は癒やしを与えてくれるもの。そのような場所でも、インダストリアルテイストこだわった逸品を使いたいですよね。
ジョウロやツールボックスでガーデニングにインダストリアルを
冷たい印象になり過ぎてしまいがちなインダストリアルテイストには、花や植物などのグリーンを取り入れたいもの。逆に言えば、インダストリアルテイストだからこそグリーンの美しさがより一層引き立ちます。ガーデニングアイテムにも、機能美にあふれた素晴らしいプロダクトが多く存在しているのでおすすめです。
イギリスの老舗ジョウロメーカー『Haws(ホーズ)』。ブリキやスチールなどのさまざまな素材を使い、熟練の技術に裏打ちされた高品質なジョウロを制作しています。使いやすさを重視した機能的な設計が美しいデザインに反映。世界中で多くの人に愛されている、本格的なジョウロです。
シンプルで無骨なデザインがたまらない『PUEBCO(プエブコ)』のスチール製ツールボックスです。ガーデニングにはもちろん、ガレージやアウトドアでも使いたい一品。とにかく物を放り込んでおく、といった大雑把な使い方がとても似合います。1つだけでなく、複数揃えて違うアイテムを収納しても様になるツールボックスです。
ガーデニング用具には無骨なプロダクトが多くあります。そういった小物まで気を配って選ぶのもインテリアコーディネートの醍醐味。インダストリアルテイストで統一感を出すなら、そのようなアイテムにも注目してみてはいかがでしょうか。
どんなインテリアにも合う機能美という本質
インダストリアルインテリアだからといって、ガチガチな決め事があるわけではありません。あくまで自由に、機能的なインテリアを楽しむことが大切。機能美を感じるアイテムが好きだから集めていたら、結果的にインダストリアルテイストの部屋になっていた、という方もいらっしゃると思います。
カラーリングに関しても同じこと。モノトーンのメタリックな色合いだけがインダストリアルテイストとは限りません。重要なことは、アイテムの本質を理解すること。単にハードなデザインということではなく、機能性を重視した結果の無骨さやシンプルさこそ、インダストリアルデザインが支持される理由ではないでしょうか。
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